ちょっとヨロシク!
超高校級の天才児・羽田礁太郎と、息鳴(いきなり)高校の総番・苺谷香が送るドタバタコメディ漫画「ちょっとヨロシク!」最初は天才児の羽田と、それを忌み嫌う苺谷、さらにいじめられキャラの花田秀一が、ラグビーを通して繰り広げるスポーツ系不良コメディかと思っていたが、それは違う読みだった。
というかスポーツ系不良コメディには間違いなかったが、そのスポーツの選び方が「ちょっとヨロシク!」の隠れた才能だ。
番長の苺谷はスポーツ勝負に負けたり、気に食わないことがあると直に部を変えてしまう。
結局ラグビー以外に、新体操、ウェイトリフティング、ゲートボール、水球、カーリング、クロスカントリーなど、80年代当時には、ほとんど知られていなかったマイナースポーツ部を次々に立ち上げていく。
ある意味マイナースポーツの伝道師的要素を持った漫画と言ってよい。
普通、勢いでマイナースポーツを取り上げると、ストーリーが続かなくなり、右往左往した末、無理やりエンディングに追い込まれるパターンが多いが、当作品は、全くブレなかったことが賞賛に値する。
最後まで羽田と苺谷はライバル関係を続け、そこにヒロイン・静奈やあずさ、そして、キーを握るいじめられっ子・花田が加わり、スポーツの良さを損なうことなく紹介し、展開していった。
特に、カーリングやクロスカントリーなんて、その後大人気のスポーツに成長していったので、作者・吉田聡の視点は素晴らしいと感じる。